安全への取組み

Fisher & Paykel HEALTHCARE株式会社 MR850加温加湿器からの発煙について

【2021年2月12日】
公益社団法人日本麻酔科学会
安全委員会

<製品名>
製品名:MR850加温加湿器
使用年数:7年4ヶ月(耐用期間:7年)

<事象>
人工呼吸器を稼働させ加温加湿器の電源を入れたところ加温加湿器より発煙した。
コンデンサーの品質が悪かった可能性が考えられる。

<原因>
MR850加温加湿器は、ニュージーランドのフィッシャー&パイケルヘルスケア(F&P)に返送され、そこで視覚的に検査され、性能テストを行った。 当該品の目視検査により、メイン基板(PCB)上の複数の構成部品に欠陥があることが明らかになった。目視検査で明らかになったのは、放出された煙は、MR850加温加湿器が内部で過熱したことが原因として考えられる。これらの構成部品の故障原因は経年劣化の結果としてコンデンサの電解液が乾燥したことによるものであった。

<対応>
MR850加温加湿器の構成品の耐用期間は7年と指定しており、ユーザーマニュアルに記載されている方法で使用し、添付文書に従って保守した場合、システムの構成部品が意図したとおりに機能することが期待できる。

<委員会からのコメント>
医療機器の耐用年数を超えて使用することは,使用者の責任となります。
本件も基本的には製品の問題ではないことをご理解ください。
今回は機器情報だけではなく,示唆的内容があるので会員皆様に周知いたしました。

詳細は報告書をご確認ください。


《Fisher & Paykel HEALTHCARE株式会社》(2021年2月)